クラシック

オーケストレーション、どう習得すればいい?

作曲をしている人の一つの憧れとして「自分の曲をオーケストラで演奏してほしい!」というのがあると思います。

ピアノだけで演奏するのも悪くはないですが、楽器が増えれば増えるだけ豪華に聴こえます。

自分から生まれたメロディーをオーケストラが演奏しているのを聴いた時の幸せは、きっと筆舌に尽くし難いものでしょう。

しかし同時に、楽器の使い方をしっかり学んで効果的な配置をしなければ、楽器本来の良さや組み合わせた時の相乗効果は生まれません。

そこで今回は、オーケストレーションを勉強する方法とオススメの本をご紹介したいと思います。

そもそもオーケストレーションとは?

日本語では管弦楽法と呼ばれる、楽器の音域や奏法、それらを生かした効果的な編曲法のようなものです。

例えばこの曲は、ムソルグスキー作曲の「展覧会の絵」です。一番最初の「プロムナード」冒頭のトランペットの音は多くの人が耳にしたことがあると思います。

そして終曲「キエフの大門」は某テレビ番組のドキドキさせるシーンで使われていましたね。

どちらの曲も迫力があって、オーケストラの良さを最大限に引き出せている素晴らしい曲だと思います。

しかし、この「展覧会の絵」は元々はピアノの曲です。ムソルグスキーはピアノ曲としてこの曲を作りました。

このピアノ版をラヴェルという作曲家が編曲して、今もなお演奏されるオーケストラ版が存在している、というわけです。

ピアノの楽譜を見ると、冒頭のメロディーにはテヌート(横棒)がついており、音の長さを十分に保つように指示されていますね。

これをフルートでもヴァイオリンでもなく、トランペットのファンファーレにしたのは「管弦楽の魔術師」と呼ばれたラヴェルの、磨き抜かれた音色感によるものです。

曲の細かな部分まで理解できる音楽的な知識はもちろんですが、あたかも編曲した後のバージョンが最初に作られたかのようなオーケストレーションをする必要があります。

このような編曲を、僕の作曲の先生はトランスクリプションと呼んで区別していました。

オーケストレーションの習得法

まずは、とにかく楽器に触れてみたり、楽器そのもののことを勉強することが大切です。

楽器に関しては「ポップスのための〜」みたいな本は分かりやすくて良いような気がしますが、中身が薄いものもあるので注意が必要です。

もし日本語の本で探すのであれば、この3つが有名です。音大の図書館で読ませてもらったり、大きな楽器屋さんで立ち読みするだけでもいいかもしれません。

伊福部昭「管弦楽法」

「ゴジラ」などの曲を作った、伊福部昭による本です。

日本語版の本としては最高なんですが25,000円もするので、本気で作曲家を志している人が買えばいいです。ちなみに僕はまだ持っていません。

ベルリオーズ「管弦楽法」

「幻想交響曲」などを作った、ベルリオーズの本です。

英語が読める方はこちらのページから全編のPDFをダウンロードすることができます。譜例だけ眺めてみるのもいいかもしれませんね。

ピストン「管弦楽法」

作曲家というより和声の本が有名なピストンですが、値段的にも内容的にもこちらはオススメです。

それと、作曲家自身がピアノとオーケストラの2つのバージョンを作っている曲を勉強するのはとても効果的です。

例えば上で取り上げたラヴェルは「亡き王女のためのパヴァーヌ」という曲を作っていますが、この曲にはオーケストラとピアノの2つのバージョンがあります。

楽譜が欲しいという方は、AmazonでDover社の楽譜を買ってみるといいかもしれません。ちなみに「亡き王女のためのパヴァーヌ」はこの楽譜に入っています。

4曲が入って2300円、超安いです。

もしこの買う必要は無いけど楽譜を見てみたいという方はimslpでダウンロードするのもいいと思います。こちらのページから見ることができます。

この辺りを勉強して、とにかく編曲したものを誰かに演奏してもらうのがとても大事ですね。演奏者の知り合いがいなければ紹介しますのでご連絡ください。

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Takuya Yoshida
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